猫には小鳥を狩る習性がある。そのせいで命を落とす鳥の数は意外に多く、米国の合衆国魚類野生生物局の調査によると、米国における年間の推定数は140億羽以上になるという。

バーモント州の主婦Nancy Brennanさんが飼っていた猫も、小鳥狩りに精を出すバード・キラーだった。バードウォッチャーとして鳥を愛し、同時に猫も愛していたNancyさんは、小鳥を守るためにちょっとしたものを発明した。

鳥の死骸を部屋に引きずり込む猫

Nancyさんの飼い猫ジョージは、外で鳥を捕まえてはリビングルームに死骸を引きずり込んでくるという悪癖があった。それが始まったのは2008年春のこと。

海外メディアから取材を受けたNancyさんはこう話している。

ジョージが最初に捕まえたのはライチョウの雛でした。その死骸を咥えて家の中に運び込んだのです。私は気持ち悪くて、絶対にやめさせなければと思い、その場で声に出して「私がやめさせるからね、ジョージ」と言いました。

雑誌の記事がヒントに

だが、鳥を狩るというのは猫の習性をどうすれば変えられるのか?

アイデアに行き詰まったNancyさんはあるとき、雑誌で読んだ記事を思い出した。

鳥は鮮やかな色をすぐに見つける。

そこで彼女は、手近にあったレインボーカラーの布で猫用の首輪を作った。それをジョージに着けたところ、その後1カ月間一匹の鳥も咥えて帰らなくなったそうだ。

オンラインショップで販売

飼い猫が鳥の死骸を持ち帰ることに辟易している飼い主は少なくないだろう。そう考えたNancyさんは、「Birds Be Safe」というサイトを立ち上げ、手作りした500個の猫用首輪を売った。

それから6年間も首輪は売れ続けて「効果がある」と評判に。うわさを聞きつけた鳥類学者が科学的なテストを行なった。

犠牲になる鳥が19分の1に

2015年にセントローレンス大学のS.K. Willson教授によって行われた調査の結果は、科学雑誌『Global Ecology and Conservation journal』に発表されている。

それによると、猫が首輪を着けると捕まえる鳥の数が19分の1に減た、とのこと。効果が科学的に証明されたわけだ。

この論文が発表されてから、首輪の売れ行きは激増し、米国だけでなく、オーストラリアニュージーランドヨーロッパ、南米、アイスランドの各地から注文が入っている。もちろん今売られている首輪はNancyさんの手作りではなく、工場生産だ。

この首輪で救われた鳥の数は、きっと数え切れないだろう。それだけの鳥の命を、1人の主婦のアイデアが守ったことになる。

主婦が発明した猫の首輪が数え切れない小鳥の命を救う


(出典 news.nicovideo.jp)


(出典 mygardenersays.files.wordpress.com)


仲良くしていた近所の猫が、うちの庭によく来ていたジョウビタキを捕まえてしまったことがあります。
外に出るネコにはこの首輪をつけないと!!