そこにいるだけで何物にも代えられない存在価値を生み出してしまう猫たちは、時として住む場所だけでなく、輝かしいキャリアも手に入れてしまうことがある。魚屋の看板猫やネズミとりとして公職に就くなど、人間社会で幅広く雇用され、世界のあちこちで活躍してきた。
だが猫だって、時世の流れに逆らえない。
アメリカ、ワシントン州レントンでオフィス猫として数年間熱心に働いていた11歳のオス猫、バンビーノは、会社倒産の憂き目にあい、失業してしまった。
行き場をなくしてしまったバンビーノの運命はいかに?
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仕事を熱心にこなしていた元保護猫のバンビーノ
バンビーノはもともとワシントン州アーリントンのシェルターにいた保護猫だ。以前の飼い主がもう飼えないという理由で施設にゆだねた。
その後、地元の会社がオフィス猫として引き取った。
バンビーノはそこで熱心に働いた。愛くるしい仕草で来客をメロメロにするなど、招き猫のような存在となり広報部副補佐に昇格した。
バンビーノは、顧客のみんなに挨拶することが大好きな社交的な猫でした。社員をよく観察し、疲れている社員にはセラピーを積極的に行っていました。活躍が認められ、広報部副補佐の地位にまで上り詰めました。
と元社員は語る。
会社が倒産、失業した猫は保護施設へ
バンビーノさんを迎え活気に満ちていた会社だったが、企業というのは不安定なものだ。ついには倒産することとなってしまった。
失業したバンビーノは、彼を本気で愛してくれる里親を見つける為、Purrfect Pals という保護施設に預けられた。元社員たちは心から、幸せな老後を過ごせるようにと願った。
11歳のバンビーノは、会社勤めの間に徐々に視力を失っていったようで、今ではほとんど目が見えない。
だが彼にとっては何も変わらない。今も自信に満ちた風貌で、人間に抱っこされることが大好きな人懐こい猫である。
あとはぴったりの里親を待つだけだ。
猫の友達を欲しがっている老犬の飼い主からオファーが!
先月の半ば、ある夫婦がPurrfect Pals を訪れた。彼らは先日老猫を亡くしたばかり。
家には視力を失い、最近は耳も遠くなった老犬、ギネスがいる。ギネスは亡くなった猫と仲良しだった。ひとりぼっちとなってしまったギネスは猫の友達を恋しがっているという。
バンビーノならうちのギネスとうまくやってくれる。そう直感した夫妻は出会ったその日に引き取ることに決めた。
心優しい里親のもとでの新生活
夫妻はバンビーノを引き取り、盲目の彼のが暮らしやすくなるよう、家の中に様々な工夫を凝らした。
細長いカーペットを敷きそこをバンビーノが肉球でたどって歩けるようにしたり、彼が鳥とお話したり日光浴を楽しめるようバルコニーも設置した。
引き取られて数時間、バンビーノは猫がよくやるように新居の探索を行った。
「あっという間に間取りを覚えて、今ではどこでも堂々と歩いていますよ。お気に入りスポットもできたみたいです。」と飼い主夫妻は語っている。
先住犬のギネスともうまくやっていけそうだ。目にハンデを負った者同士、2匹は鼻と鼻で何度か優しいキスを交わした。
バンビーノは聴力や嗅覚を使って失った視力を完全にカバーしているという。何キロも先にある買い物袋の音を聞きつけて走ってくる。
会社勤めまでしていたデキる猫のバンビーノはあっという間にトイレも把握した。そして飼い主と犬の心もしっかりその肉球に掴んでいるようだ。
「バンビーノは私たちのベッドで寝るのも大好きなようです。毎朝バンビーノは私たちの髪の毛を整えようと一生懸命舐めてくれます。なんだかバンビーノの子猫になったかのような気持ちになれますよ。」
元保護猫として会社に飼われ悠々自適の生活かと思いきや、会社の倒産、再度保護猫生活を送るなどバンビーノの猫生は波乱万丈だった。
しかし運命はバンビーノを見捨てたりしなかった。新しい家での退職後の暮らしは穏やかで愛に満ちているようだ。
References: Purrfect Pals /など / written by kokarimushi / edited by parumo
全文をカラパイアで読む:http://karapaia.com/archives/52267441.html
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