人間と暮らし、人間のために働いてくれる犬は数多い。
古くは番犬、猟犬、牧羊犬など。現代の生活の中では、盲導犬をはじめとした各種の補助犬、警察犬や麻薬探知犬などがいる。災害の最中には、訓練された災害救助犬が人間を救ってくれる。
また、日本ではあまり聞かないような仕事についている犬もいる。
この3匹のボーダーコリーは災害、特に山火事の後に活躍する犬だ。特性のリュックを背負って山火事の跡地を走り回るという仕事なのである。
犬が山火事の跡を走り回ることがいったいどんな効果を及ぼすのだろうか?
その秘密は背負っているリュックにあった。
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走り回って植物の種を蒔くボーダーコリー
3匹のボーダーコリーは、6歳になる母犬のダスと、2歳になる娘のサマーとオリヴィアだ。
2017年初頭、チリ中部では、140万エーカー(約5,700平方キロメートル)を焼く大規模な山火事が起こった。家屋の被害は1,500軒以上、少なくとも11名が命を落としている。
3匹はそれぞれ特性のリュックを背負っている。リュックの中には植物の種がぎっしり詰まっているのだ。
3匹が走り回ると種が地面に撒かれ、その種はやがて芽吹いて根を張り、いずれは豊かな植生が取り戻される、という仕掛けである。
焼野原になった山に木々を芽吹かせましょう
「枯れ木に花を咲かせましょう」は日本の昔話、花咲かじいさんだが、「焼野原に木々を芽吹かせましょう」が犬たちに与えられたミッションである。
ボーダーコリーたちは、飼い主でありハンドラーであるフランシスカ・トレスさんの指示の元、焼け跡を思う存分駆け回る。
戻ってきた犬たちはおやつをもらい、その間にフランシスカさんの姉妹のコンスタンサさんが種を補充する。リュックを背負った犬はまた駆け出していく。
地形にもよるが、犬たちはこの方法で一日に25km~30km近くを走り、約9kgの種を蒔くことができるという。
真面目な仕事ではあるが、3匹にとっては「田舎にピクニックに行き、思う存分走り回れる、とても楽しいひと時」なのだ。
植物は芽吹き始めている
フランシスカさんとコンスタンサさんは、種の購入費用から移動費用に至るまで、すべてを自分たちで負担している。
そのため、すべての時間をこの活動に費やすことはできないが、既に効果は現れているそうだ。
「森の焼け跡に動植物相が戻ってきました!」と、フランシスカさんは自ら主催する犬中心のコミュニティ「Pewos」で報告している。
これまでの成果を見て!
現在のところ、3匹は牧羊、服従、そしてフリスビーの訓練中であるらしい。
特に牧羊の訓練は、山に入った時に役立つのだそうだ。どのような生物に遭遇しても、追いかけたり攻撃したりしない自制力が必要になるためである。
だが、そう遠くないうちに、2人と3匹はまた活動を再開するだろう。
References: Mother Nature Network など / written by K.Y.K. / edited by parumo
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(出典 news.nicovideo.jp)
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